高学年になると、親がめっちゃ戸惑うタイミングがあります。
それが「自分から勉強しなくなる」「声をかけても動かない」問題。
実はこれ、
「怠けている」でも「反抗期」でもなく、
“自走力”というスキルが育っていないだけ なんです。
これは元教員として毎年痛感してきたポイントで、
高学年でつまずく子の 8~9割がここに原因 を持っています。
この記事では、
- なぜ高学年で“自走力”が必要になるのか
- なぜ急に「親の声が通らなくなる」のか
- 自走できない子の3つのサイン
- 家庭で今日からできる“自走力の伸ばし方”
- 元教員として見てきた「自走できる子の共通点」
を、ガチで深掘りしてお伝えします。
1.そもそも「自走力」とは何か?
教育の世界ではよく
「自学力」「自己調整学習」「メタ認知」「主体的学習」
という言葉が出てきます。
もともとはビジネスシーンでつかわれていた言葉ですが、教育界でも必要と認知されてきています。
詳しくまとめると以下のようになります。
教育における自走力とは、生徒が「自ら学び、考え、行動する力」を指します。学校教育では、教師から与えられた知識をただ習得するだけでなく、以下の能力を身につけることが重要だとされています。
- 主体的な学習
- 自分で課題を見つけ、目標を設定する
- 自ら解決策を探し、実行する
- 失敗を恐れずに挑戦し、改善を繰り返す
- 自律的な思考
- 物事を多角的に捉え、論理的に考える
- 自分の意見を持ち、表現する
- 探求心と学習意欲
- 興味・関心を持ったことを深く掘り下げて学ぶ
- 新しい知識やスキルを積極的に習得しようとする
まあ、簡単に言うと
「自分のやるべきことを理解し、自分で計画して、自分の力で進める能力」
これが“自走力”です。
実は、低学年では不要です。
なぜなら、
- 宿題がシンプル
- 親が隣で見ていれば終わる
- 学校の授業進度がゆっくり
- 知識の段階が浅い
この4つのおかげで「親サポート学習」が成立していたから。
でも高学年になると、学校側の設計がガラッと変わります。
2.なぜ高学年から“自走力”が必要になるのか?
元教員としてガチ断言できます。
高学年の授業は「自分で進めることが前提」になっているから。
具体的に言えば、
- 説明が一度に長くなる
- 演習量が一気に増える
- 「まとめ」「振り返り」など自分で整理させる時間が増える
- テスト問題の難易度が“文章中心”になる
- 授業中に「どこから解いてもOK」な時間が増える
つまり先生側も、
「もう自分でできるよね?」
「自分の頭で考えてごらん?」
というモードに入っています。
ここで“自走力がない子”は一気に落ち込みます。
なぜなら————–
▼自走力がない子にとって高学年は…
「初めて補助輪なしの自転車に乗せられるようなもの」
だと思っています。
親も子ども本人も
「突然できなくなった」と感じるのはそのためです。
3.自走できない子「3つのガチサイン」
元教員の経験から、ほぼ全員に共通して出るサインがあります。
◆サイン①:「何をすればいいか」が分からない
プリントを前にして固まっている子は、このタイプ。
- どこから手をつけるか
- 先に算数か国語か
- 今日の宿題がどれか
- どのページを復習すべきか
これが分からないので止まる。
◆サイン②:「計画」が立てられない
計画とは、むずかしい表を作ることではなく、
- いつやるか
- 何をやるか
- どれだけやるか
これを自力で決められるかどうか。
自走力が弱い子の特徴は
“やるべきことがあるのに動き出せない”
この状態が常態化していること。
◆サイン③:自分の学習状況を“把握できていない”
これはメタ認知の問題。
「メタ認知」とは…「自分自身を客観的に見る力」のことです。これは、あたかも「もう一人の自分が、冷静に、客観的に自分を見ている」ような状態を指します。自分の考えや感情、行動を俯瞰してとらえ、それが適切なものかどうかを判断し、必要であれば調整していく能力のことです。
どこができていて
- どこが苦手で
- 何を改善すべきか
を把握できていない。
「算数わからない…」とザックリ言うのは、このタイプ。
実際には「割合だけ」「速さだけ」だったりします。
でも本人の中では全部が“濁ったまま”になっている。
4.家庭でできる“自走力のガチな伸ばし方”

ここからが親がいちばん知りたい部分。
元教員として、効果のあった方法だけまとめました。
◆①「今日やることは3つまで」に絞る
人は“選択肢が多い”と動けない。
これは子どもも親も同じ。
(例)
- 漢字1ページ
- 算数ドリル2問
- 音読
これ以上は絶対に増やさない。
特に“3つ”がポイントです。
心理学的に、3は「行動に移しやすい上限ライン」。
◆②「いつやるか」だけは子どもに決めさせる
内容は親が提示してもOK。
でも時間は絶対に子どもに決めさせる。
なぜ子どもに決めさせるのか?
時間を自分で決めた瞬間、
「やらされている」→「自分の選択」
に切り替わるから。
この切り替えは自走力の核。
◆③ “振り返り”をたった1分だけさせる
高学年の授業設計に合わせるなら、家庭でも振り返りが必須。
ただし長い振り返りは続きません。
(例)
- できたこと1つ
- できなかったこと1つ
これだけで十分。
◆④「できなかった理由」を一緒に探す
叱る必要ゼロ。
子どもに言わせると必ず理由がある。
(例)
- 疲れてた
- 難しかった
- 量が多く感じた
- 何からやればいいか分からなかった
ここを一緒に整理すると、自分の学習への理解が一気に深まります。
◆⑤成功パターンを“見える化”してあげる
- 夕方にやると集中しやすい
- 朝のほうが音読はラク
- 算数は短時間のほうが続く
こういった“その子の学習の癖”を見つけるのは、家庭でしかできない最強の支援です。
5.元教員が見てきた“自走できる子”の共通点
10年以上教室で子どもを見てきて、
本当に自走できる子の特徴はシンプルでした。
◆①「分からない」を早めに言える
困っているのに言わない子の伸びは遅い。
逆にサッと手を挙げる子は成績も安定します。
◆②スケジュールが細かくなくても“ざっくり管理”できる
完璧に計画する子より、
「今日はこれだけやろう」と決められる子のほうが強い。
◆③先生や親に頼りすぎない
ヒントをもらったら、自分でやってみる。
そのサイクルが身についている。
◆④家で「軽い予習」をしている
高学年から一気に成績が伸びる理由はこれ。
“全部やる必要なし”。1ページ読むだけで十分。
まとめ
高学年は「急に難しくなる」時期ではありません。
“自走力という新しいスキルが必要になる時期”なのです。
だから今までどおりにサポートしても上手くいかない。
でも逆に言えば、
- 勉強量を増やす
- 塾に行かせる
よりも、
「自走できる仕組み」を家庭で作るほうが圧倒的に効果が高い。
そしてこのスキルは、中学・高校・大学・社会人…
どのステージでも本人を助け続けます。
高学年は、
“自走力の土台をつくる黄金期”。
今日から始めれば、必ず変わります。
親が全部やる必要はありません。
たった一歩の工夫で、子どもはちゃんと前に進みます。
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